後見制度支援信託とは

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後見制度支援信託

2016kouken-seminar-21

親族が後見人に選ばれても、財産が多い場合は「後見制度支援信託」という制度を裁判所が勧めてくる可能性があります。

埼玉の目安としては預貯金などの流動資産が1200万円以上ある場合でしょうか。

東京の場合は、流動資産が500万円以上だと「後見制度支援信託」を検討するようです。

「後見制度支援信託」は、親族後見人が管理する銀行口座には200万円ぐらいを残し、それ以外のお金を信託銀行に信託してしまうという制度です。

信託銀行に信託されたお金は、家庭裁判所の指示書がないと引き出せません。

親族後見人は、まとまったお金が必要になる場合は、家庭裁判所にどういった理由でお金が必要であるか説明します。

そして、信託銀行からお金を引き出す旨の指示書を家庭裁判所に出してもらうことになります。

その指示書を信託銀行に提出して、お金を交付してもらいます。

なお、収支が赤字になるような場合は、定期的に信託銀行から親族後見人が管理する口座にお金を振り込むように、初めの段階で設定できます。

例えば、年金が月6万円で、生活費などの支出が10万円かかるような場合、毎月4万円の赤字となります。

初めの信託契約の段階で、毎月4万円ずつ親族後見人の管理する口座に振り込むように設定できます。

信託銀行との契約ですが、これは後見を申し立てると、初めに司法書士や弁護士などの専門職後見人が選ばれて、この専門職後見人が行います。

専門職後見人が信託銀行との契約を行います。

信託の手続が完了したら、専門職後見人は辞任して、親族後見人に後見事務を引き継ぎます。

以降は、親族後見人が後見人としての活動を行います。

このときの専門職後見人の報酬を、埼玉の家庭裁判所は30万円と規定しているようです(継続案件の場合は15万円)。

なぜ、家庭裁判所が「後見制度支援信託」を使うことを進めているかというと、後見人による横領が問題となっていることと、家庭裁判所のマンパワーが不足して監督が十分に行えないからだと思われます。

親族後見人や専門職後見人によるご本人の財産の使い込みが問題となっており、横領について家庭裁判所はナーバスになっています。

信託銀行に大部分のお金を信託して、家庭裁判所の指示がなければ引き出せなくして、横領を防ごうということです。

なお、ご本人が遺言書を作成している場合は、「後見制度支援信託」は使われません。

遺言書があるのに「後見制度支援信託」で預金を信託銀行に移してしまうと、遺言書の想いを実現できないからです。

例えば、ご本人が、A銀行の預金を長男に、B銀行の預金を二男に相続させる旨の遺言書を作っていたとします。

「後見制度支援信託」でA銀行の預金を信託銀行に移してしまうと、相続開始後、長男がもらえるはずだったA銀行の預金が無くなっているという話になってしまいます。

なので、皆さんも遺言書を作ったら、周りの人に遺言書がある旨を言っておかないと、万が一、認知症等で判断能力が無くなったときに後見人がついて預金構成を変えられてしまう恐れがあります。

あと、「後見制度支援信託」は強制ではないのですが、反対した場合、後見監督人をつけられたり、後見人を変えられてしまう可能性があります。

後見人を誰にするのかと、後見監督人をつけるかについては家庭裁判所に決定権があるからです。

14.後見人の職務

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