遺言書の文例

自筆証書遺言は、全文、日付、氏名をすべて自筆しなければなりません。

また、押印が必要です。

これらに注意して、次の文例を参考に遺言書を書いてみましょう。

次の文例は、不動産を妻に相続させ、預貯金を子に相続させる内容の遺言書です。

遺言書

遺言者坂戸太郎は、次のとおり、遺言をする。

1. 妻坂戸花子に次の不動産を相続させる。

所  在  東松山市○町○丁目
地  番  ○番○
地  目  宅  地
地  積  ○○・○○㎡

所  在  東松山市○町○丁目 ○番地○
家屋番号  ○番○
種  類  居  宅
構  造  木造スレート葺2階建
床 面 積   1階 ○○・○○㎡
      2階 ○○・○○㎡


2. 長男坂戸一郎に次の預貯金を相続させる。

○○銀行 東松山支店 普通預金 口座番号1234567

○○銀行 東松山支店 定期預金 口座番号1234567

ゆうちょ銀行 通常貯金 記号 ○○  番号 ○○○○○○



3. 上記以外の財産は妻坂戸花子に相続させる。



平成○○年○○月○○日

埼玉県東松山市○町○丁目○番地○
遺言者 坂戸太郎 


自筆証書遺言のポイント

用紙や筆記用具は?

用紙や筆記用具については決まりがありません。

コピー用紙や便せんなどに、ペンや万年筆などで書きましょう。

鉛筆で書くと、消されてしまう恐れがありますので、消せない筆記用具で書きましょう。


全部自分で書く

自筆証書遺言は、全部自分で書かなくてはなりません。

パソコンで作ったり、他の人が代筆したりしては無効となります。


不動産について書く

不動産については、できれば登記事項証明書(登記簿謄本)を取って、その通りに書きましょう。

上記の文例で言うと、第1条の部分です。

土地は、所在、地番、地目、地積で特定します。

建物は、所在、家屋番号、種類、構造、床面積などで特定します。

これらの記載を間違えると、相続開始後に遺言書を使って相続登記できなくなってしまうかもしれません。


また、上記の例では「妻○○に相続させる」となっています。

推定相続人に財産を上げたい場合は、「相続させる」と記載しましょう。

「相続させる」と書いておけば、その相続人は相続開始後に単独で相続登記を申請することができます。


なお、推定相続人以外の人に財産を上げたい場合は、「遺贈する」と記載しましょう。


預貯金について書く

預貯金については銀行名、支店名、預金の種類、口座番号などで口座を特定しておきましょう。

預貯金の場合も、推定相続人に上げたい場合は、「相続させる」と記載しましょう。

推定相続人以外の人の場合は、「遺贈する」と書きましょう。


財産の記載に漏れがあった場合に備える

上記文例の第3条では、「上記以外の財産は妻坂戸花子に相続させる」と記載してあり、財産に漏れがあった場合は妻が相続することとなっています。

こうした文言を入れておけば、遺言書に記載し忘れた財産があっても相続手続ができる可能性が高まります。

ただし、金融機関や財産の種類によっては財産を特定した記載がないと相続手続をするのに相続人全員の実印を要求される可能性があります。

なるべく、財産は特定して書くようにしましょう。


日付も自分で書く

日付については、年月日をきっちり書くようにしましょう。

日付が特定できないと無効な遺言となってしまいます。


署名押印する

遺言書には本人が署名しなければなりません。

署名したら押印します。

印鑑についてはシャチハタなどはやめましょう。

実印に限られていませんが、なるべくなら実印を使いましょう。


遺言書が数ページにわたる場合は、ホチキスなどで止めて、ページとページの継ぎ目に押印しておいた方が良いでしょう(契印と言います)。


間違えたら全部書き直した方が良い

自筆証書遺言の訂正方法には厳格な決まりがあります。

これを守らないと訂正の効力が生じません。

その方法は、遺言書の訂正方法のページで説明したいと思いますが、間違えて書いてしまったら全部を書き直した方が良いと思います。


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