本稿では、相続放棄したことを証明する「相続放棄申述受理証明書」について解説します。

目次

相続放棄の申述が受理されたら証明書をとろう

相続放棄の申述が受理されると、家庭裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が送られてきます。

(相続放棄申述受理通知書のサンプル)

相続放棄申述受理通知書

事件番号     平成〇〇年(家)第〇〇〇〇号
申述人氏名    甲野一郎
被相続人氏名   甲野乙太郎
本籍       埼玉県川越市〇〇1丁目〇番地〇
死亡年月日    平成〇年〇月〇日
申述を受理した日 平成〇年〇月〇日

あなたの申述は上記のとおり受理されましたので、通知します。
なお、手続費用は申述人の負担とされました。

平成〇年〇月〇日

さいたま家庭裁判所川越支部
裁判所書記官 〇〇〇

債権者から被相続人の借金について請求があった場合は、この相続放棄申述受理通知書のコピーを渡して相続放棄したことを伝えましょう。

なお、債権者の中には通知書ではなく、相続放棄申述受理証明書を要求するところもあるかもしれません。

また、不動産の名義変更(相続登記)をする場合は、相続放棄した相続人がいることを証明するために、相続放棄申述受理証明書が必要となります。

これらに備えて、相続放棄申述受理証明書を取っておきましょう。


相続放棄申述受理証明書の取り方

申請書(ひな形ダウンロード)

相続放棄申述受理証明書の交付申請書は、家庭裁判所から送られてくる照会書(回答書)や相続放棄申述受理通知書に同封されているケースが多いです。

申請書が同封されている場合は、それを使って申請しましょう。

稀に、申請書を同封しない家庭裁判所もありますので、相続放棄申述受理証明書の交付申請書のサンプルを掲載しておきます。

様式は裁判所によって違うのですが、必要なことが書いてあれば何も言われないと思います。

相続放棄申述受理証明書の交付申請書(WORDひな形)

相続放棄申述受理証明書の交付申請書(PDF)


手数料、同封書類と郵送先

相続放棄申述受理証明書の交付申請書は、相続放棄を受理した家庭裁判所に送ります。

申請書には相続放棄申述受理証明書1通につき150円の収入印紙を貼りましょう。

なお、収入印紙には消印しません。

そして、家庭裁判所から郵送で送り返してもらうには、返信用封筒に切手を貼って同封しておきましょう。


相続放棄を申述した本人が申請する場合には、基本的には上記以外に書類を提出する必要はありません。

ただし、相続放棄をしたときと住所や氏名が変わっている場合は、それを証明できる住民票や戸籍謄本などが要求されると思います。


債権者などの利害関係人が相続放棄申述受理証明書の交付申請をするときは、利害関係を証する書面として戸籍謄本や契約書類が要求されると思います。


相続放棄申述受理証明書

相続放棄申述受理証明書の交付申請書を裁判所に送ってから、しばらくすると相続放棄申述受理証明書が郵送されてきます。

下記のサンプルの様な内容です。

相続放棄申述受理証明書

事件番号     平成〇〇年(家)第〇〇〇〇号

申述人氏名    甲野一郎

被相続人氏名   甲野乙太郎
本籍       埼玉県川越市〇〇1丁目〇番地〇
最後の住所    埼玉県川越市〇〇1丁目〇番地〇
死亡年月日    平成〇年〇月〇日

申述を受理した日 平成〇年〇月〇日

上記のとおり証明する。

平成〇年〇月〇日

さいたま家庭裁判所川越支部
裁判所書記官 〇〇〇

相続放棄の手続は司法書士へ

相続放棄は相続の開始があったことを知ってから3ヵ月以内にする必要があります。

万が一、間に合わないと借金を相続してしまうことになります。

司法書士は、面倒な戸籍の収集なども代行することができますので、心配な方はぜひご相談ください。

費用などの詳細は相続放棄の申立のページをご覧ください。

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