遺言書の書き方を例文つきで解説

遺言書を自己流で書いてしまうと、民法のルールを守っておらず無効になったり、内容が不明確で相続手続に支障が出る可能性があります。

せっかく書いた遺言書が使い物にならず、残された家族が困ってしまうかもしれません。

この記事では、様々なケースの遺言書の例文をあげて、書き方の注意点を解説します。例えば、以下のようなケースに対応する例文を掲載しています。

  • 全財産を一人の相続人に相続させる例文
  • 不動産や預貯金など特定の財産を相続させたいときの例文
  • 遺産を渡したい相手が亡くなっていた場合の例文
  • 遺言書に記載がなかった財産を相続する人を指定する例文
  • 遺言執行者を指定する例文

上記以外にも多数の例文を用意しております。目次をご参照ください。

各例文のワードファイルもダウンロードできますので、コピペしてオリジナルの遺言書の原稿案を作成して頂くこともできます(後述しますが、自筆証書遺言は手書きする必要があります)。

この記事を通じて、どのような遺言書を作成すべきか、その手順と注意点を豊富な例文とともに学びましょう。残された家族が困らないように、非の打ちどころのない遺言書を作るための知識を身につけましょう。

動画でも解説しております。

さらに多くの例文を拙著「家族が困らない遺言書の書き方」にて解説しておりますので、必要に応じてご参照ください。

家族が困らない遺言書の書き方

遺言書の必要性

遺言書がない場合、亡くなった人(「被相続人」と言います)の不動産や預貯金の相続手続には、相続人全員実印の押印と印鑑証明書が必要となります。

そのため、次のようなケースでは相続人全員の協力が得られず、相続手続ができなかったり、難航したりする可能性があります。

  • 音信不通の家族がいる
  • 一部の相続人にだけ生前贈与した
  • 一部の相続人が介護等をがんばっている
  • 子どものいない夫婦
  • 前婚のときの子がいる
  • 認知症の相続人がいる

しかし、生前に遺言書を作っておけば、遺言書を使ってスムーズに不動産や預貯金の相続手続ができます。遺言書があることで、相続人全員の実印の押印や印鑑証明書が必要なくなり、手続が円滑に進むのです。

したがって、上記のケースに該当する場合は、遺言書の作成を真剣に検討することをお勧めします。遺言書を作成することで、残された家族の負担を軽減し、相続手続をスムーズに進めることができます。

遺言書の種類

自筆証書遺言とは

主に使われる遺言書として、手書きの遺言書である自筆証書遺言と、公証人が関与して作る公正証書遺言の二つがあります。

まずは、自筆証書遺言から解説していきます。

自筆証書遺言の書き方は、民法に定められており、書き方のルールは次のとおりです。

  1. 全文を自書すること
  2. 日付を自書すること
  3. 氏名を自書すること
  4. 印を押すこと

「全文を自書すること」とは全文を手書きするということですので、紙と筆記用具を用意して、手書きすることが原則です(法律が改正され、相続財産目録は手書きでなくてもよくなりましたが、相続財産目録の全ページに遺言者の署名押印が必要となります)。

「日付を自書すること」とは日付を手書きするということです。遺言書を作成した年月日を正確に手書きしましょう。和暦でも西暦でも構いませんが、和暦の場合は元号も記載してください。「2024年5月吉日」などの記載は日付が特定できないので無効な遺言書となります。

「氏名を自書すること」とは署名するということです。遺言者の氏名を戸籍のとおり正確に手書きしましょう。氏名だけだと遺言者の特定性に欠ける可能性がありますので、住民票上の住所も記載しておくと良いでしょう。

「印を押すこと」とはハンコを押すということです。法律上、認印でも実印でも構いません。しかし、本人が作成したという証拠能力が高まるように実印を押印した方が望ましいでしょう。シャチハタなどのスタンプ印は避けてください。

公正証書遺言とは

公正証書遺言とは公証人が関与して作る遺言書です。民法で次のようなルールが定められています。

  1. 証人2人が立ち会う
  2. 遺言者が遺言の趣旨を公証人に口頭で説明する
  3. 公証人が、遺言者の口述を筆記し、これを遺言者と証人に読み聞かせる
  4. 遺言者と証人が、筆記の正確なことを承認した後、署名押印する
  5. 公証人が、民法所定の方式に従って作ったものである旨を付記して、署名押印する

実際に作成する場合は、公証役場に相談するか、士業等にサポートを依頼するのであれば士業等に相談します。どのような遺言にしたいのかを公証人または士業等に相談しましょう。

公正証書遺言を作成する際は一般的に次のような書類が必要となります。

  • 遺言者の印鑑証明書(3ヵ月以内)
  • 遺言者と相続人との続柄がわかる戸籍謄本
  • 相続人以外の受遺者がいる場合は、受遺者の住民票
  • 不動産の登記事項証明書固定資産評価証明書
  • 通帳のコピー
  • その他の財産がある場合は、その内容が分かる書類のコピー

ケースによって必要書類は異なるので、最終的には公証役場や士業に確認しましょう。

必要書類を公証役場に提出し、公証人との打ち合わせを経て公正証書遺言の原稿案ができたら、実際に遺言書を作る日を公証役場に予約します。証人2人が必要となりますが、士業等にサポートを依頼している場合は士業等が証人になるケースもあります。証人が見つからない場合は、公証役場に言えば紹介してもらえます。ただし、証人には謝礼を払う必要があるので、金額を公証役場に確認してください。

実際に、公正証書遺言を作る日の流れは次のようになります。

まず、遺言者が公証人にどのような遺言をしたいのか口頭で説明します。それを受けて公証人が原稿を作るのですが、実務では事前に打ち合わせした内容で原稿を作っておきます。

公証人が原稿を遺言者と証人に読み聞かせて、内容が正確でしたら、署名押印します。このとき、遺言者は基本的には実印を押印します。

最後に、公証人が署名押印したら、公正証書遺言が完成します。

公正証書遺言の原本は公証役場に保管され、正本謄本という正規の複製をもらえます。将来、相続が起こったら、正本謄本を使って相続手続ができます。

自筆証書遺言と公正証書遺言のどちらを選ぶ?

紙と筆記用具があれば一人で書くことができる自筆証書遺言ですが、最大の問題点は自己流で書いた結果、ルールを守っておらず無効になったり、内容が不明確で相続手続に使えなかったりするケースが散見されることです。

また、自筆証書遺言は自分で書いた1通しかありませんから、これを紛失してしまう可能性もあります。

これらを踏まえると、公正証書遺言の方が望ましいでしょう。

公正証書遺言は公証人が関与するので、民法のルールを間違えて無効になることは、まず考えられません。公証人のアドバイスを受けられるので、遺言書の内容が不明確で実際の相続手続に使えないという可能性は、自筆証書遺言に比べて格段に低いでしょう。

公正証書遺言の場合は、紛失の心配がありません。公正証書遺言の原本公証役場に保管されていますから、手元の正本や謄本が紛失しても、相続人等は謄本の再交付をしてもらうことができます。さらに、平成元年以降に作成された公正証書遺言については、相続開始後、相続人等が公証役場に公正証書遺言の有無を照会することもできます。

なお、相続開始後に、公正証書遺言の場合は家庭裁判所の検認手続は不要です。これに対し、自筆証書遺言(法務局に預けてあるものを除く)は相続開始後、家庭裁判所で検認手続をしないと、遺言書を使って不動産や預貯金の相続手続ができません。

公正証書遺言を作成する場合は公証人手数料がかかりますが、メリットを考えると自筆証書遺言よりも公正証書遺言の方が良いでしょう。費用の面から自筆証書遺言を選択する場合は、紛失を防ぐために、法務局に預ける制度(自筆証書遺言書保管制度)を使うことをお勧めします。

全財産を相続させる遺言書の例文(ひな形)

全財産を相続させる例文

全財産を一人の相続人に相続させる例文を解説します。

遺言書

遺言者川越甲太郎は次のとおり遺言する。

1.遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、遺言者の妻川越松子(昭和○年○月○日生)に相続させる。

令和○年○月○日

埼玉県東松山市○○○○○○

遺言者 川越甲太郎 ㊞

全財産を対象にしたい場合は、「遺言者の有する一切の財産」と記載してください。

相続人を特定する場合は、続柄名、生年月日で特定しましょう。続柄とは「妻」、「夫」、「長男」、「長女」など親族としての関係です。戸籍謄本を見て正確に記載してください。

氏名や生年月日も間違えると相続手続に支障が出る可能性があります。戸籍謄本のとおり正確に記載した方が良いでしょう。

相続人に財産を承継させる場合は、基本的に「相続させる」という文言を使用してください。相続人以外に承継させる場合は、「遺贈する」という文言を使います。「任せる」などの文言を使うと、意味が不明確となり相続手続に支障が出ます。

自筆証書遺言の場合は、全文、日付、氏名を手書きして、押印してください。遺言者の住民票上の住所も記載しておくと、遺言者の特定に疑義が生じません。

予備的遺言の例文

例えば、全財産を妻に相続させる旨の遺言書を作っていたとしても、遺言者の死亡以前に妻が死亡していた場合、遺言書のその部分の効力は生じません。万が一、妻が死亡していた場合に、妻が相続する予定だった財産を別の人に相続させる事項を記載することもできます。

これを予備的遺言と言います。

1.遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、遺言者の妻川越松子(昭和○年○月○日生)に相続させる。

2.遺言者の死亡以前に前記妻川越松子が死亡していた場合は、遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、遺言者の長女坂戸竹子(昭和○年○月○日生)に相続させる。

この例文では、2で遺言者の死亡以前に妻が死亡していた場合のことを指定しています。遺言者と妻が同時に死亡する場合もあるので、「遺言者の死亡以前に」と記載します。2に出てくる妻は2回目ですので、生年月日までは記載せず、「前記○○」と記載すれば良いでしょう(例文では関係性が分かるように続柄は記載しています)。

例文では、妻が死亡していた場合は、全財産を長女に相続させています。

さらに、遺言者の死亡以前に長女も死亡していた場合についても指定したいのであれば、次のような例文が考えられます。

3.遺言者の死亡以前に前記妻川越松子及び前記長女坂戸竹子の両名が死亡していた場合は、遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、遺言者の孫坂戸七雄(平成○年○月○日生)に相続させる。

遺言者の死亡以前に妻と長女が死亡していた場合は、全財産を孫に相続させるという予備的遺言の例文となります。

このように予備的遺言は何段階にも渡って指定することができますが、あまりにも多く指定すると複雑になってしまいます。3段階、4段階ぐらいまでに留めておいた方が良いかもしれません。

遺言執行者を指定する例文

相続人に相続させる旨の遺言書の場合、不動産の相続登記は不動産を相続した相続人が単独で登記申請できます。

預貯金も、それを相続した相続人が単独で払戻し手続ができるはずです。しかし、金融機関によっては、遺言執行者がいないと遺言者の相続人全員の実印の押印印鑑証明書を要求するところも稀にあるという話を聞きます。これに対応するために、遺言書で遺言執行者を指定しておくということが考えられます。

1.遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、遺言者の妻川越松子(昭和○年○月○日生)に相続させる。

2.遺言者の死亡以前に前記妻川越松子が死亡していた場合は、遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、遺言者の長女坂戸竹子(昭和○年○月○日生)に相続させる。

3.遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記妻川越松子を指定する。

4.前記妻川越松子が死亡した場合または前記妻川越松子が遺言執行者に就職しなかった場合は、遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記長女坂戸竹子を指定する。

例文の3は、妻を遺言執行者に指定する条項です。遺言執行者は士業や信託銀行でなくても構いません。相続人、家族、受遺者等を指定することもできます。ただし、未成年者破産者は遺言執行者になれません。

例文の4は、遺言者の死亡以前に妻が死亡していた場合または妻が遺言執行者にならなかった場合に、長女を遺言執行者に指定する条項です。このように、予備的な遺言執行者を指定することもできます。

全財産を遺贈する遺言書の例文(ひな形)

相続人以外の人に包括遺贈する例文

相続人以外の人に全財産を承継させる例文を解説します。

1.遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、高坂陸雄(昭和○年○月○日生、住所:埼玉県東松山市○○○○)に包括して遺贈する。

2.遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記高坂陸雄を指定する。

相続人以外の人に遺産を渡したい場合は「遺贈する」という文言を使います。遺贈を受ける人を受遺者と言います。

遺贈には、包括遺贈特定遺贈があります。包括遺贈は、目的物を特定せずに、相続財産の全部、または一定の割合を与えるものです。

これに対し、特定遺贈は与える財産を特定して遺贈することです。

例文は、包括遺贈の記載例となります。包括遺贈であることを明示するために「包括して遺贈する」と記載しています。

相続人以外の人は、氏名住所生年月日などで特定します。できれば、住民票を見ながら正確に記載した方が良いでしょう。

公証役場で公正証書遺言を作る場合は、受遺者の住民票を要求されると思いまます。住民票が手に入らない場合は、公証人に相談してください。

遺言者が亡くなった後の遺贈の手続は、受遺者遺言者の相続人全員とで行います。遺言者の相続人全員が協力してくれないと遺贈の手続ができませんが、遺言執行者がいれば、受遺者と遺言執行者とで遺贈の手続ができます。

そのため、遺言書で遺言執行者を指定しておいた方が良いでしょう。遺言執行者には受遺者自身を指定することもできます。

なお、遺言書で遺言執行者が指定されてなくても、遺言者が亡くなった後、家庭裁判所に遺言執行者の選任申立をすることはできます。

予備的遺贈の例文

遺贈は、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは、効力を生じません。遺言者の死亡以前に受遺者が亡くなっていた場合に備えて予備的遺言の条項を記載することもできます。

予備的遺言による遺贈を予備的遺贈と言います。

1.遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、高坂陸雄(昭和○年○月○日生、住所:埼玉県東松山市○○○○)に包括して遺贈する。

2.遺言者の死亡以前に前記高坂陸雄が死亡していた場合は、遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、高坂海子(昭和○年○月○日生、住所:埼玉県東松山市○○○○)に包括して遺贈する。

3.遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記高坂陸雄を指定する。

4.前記高坂陸雄が死亡した場合または前記高坂陸雄が遺言執行者に就職しなかった場合は、遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記高坂海子を指定する。

例文の2で、遺言者の死亡以前に受遺者が亡くなっていた場合は、別の人に包括遺贈する旨を記載しています。

例文の4では、受遺者が亡くなっていた場合や遺言執行者にならなかった場合に、別の人を遺言執行者に指定しています。

個々の財産を渡す人を指定する

ここまでは全財産を、一人の相続人または受遺者に渡す例文を解説してきました。

以降、個々の財産を渡す人をそれぞれ指定する例文を解説します。

遺言書を、「不動産」、「預貯金」、「その他の財産」、「祭祀主宰者」、「遺言執行者」などの各ブロックに分けて考え、各々のケースに応じて、以降で紹介する例文を組み合わせて、ご自身の遺言書の案を作っていきましょう。ブロックの数は、財産構成等により変わりますので、自分のケースに合わせて適宜変更してください。

各ブロックにおいて、予備的遺言がある場合は各ブロックの末尾に記載すると分かりやすくなります。

不動産を相続させる遺言書の例文(ひな形)

全ての不動産を相続させる例文

遺言者の持っている全ての不動産を一人の相続人に相続させる例文です。

第〇条 遺言者は、遺言者の有する一切の不動産を、遺言者の長男川越一郎(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

自筆証書遺言を自己流で書いて、相続開始後に実際の相続登記に使えないケースとして、不動産の記載が不明確であるということがあります。

しかし、「遺言者の有する一切の不動産」という形で、全ての不動産を対象としてしまえば、個々の不動産を特定する必要はありません。一人の相続人に全ての不動産を相続させるのであれば、不動産を特定しなくても構いません。

細かく特定しようとして間違えて書いてしまうぐらいなら、「遺言者の有する一切の不動産」と記載してしまった方が良いでしょう。

なお、この書き方の場合、遺言書を書いた後、遺言者が新たに取得した不動産も対象となります。

土地建物を特定して相続させる例文

土地や建物を特定して相続させたい場合の例文は次のとおりです。

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記不動産を、遺言者の長男川越一郎(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

 所  在 東松山市○○○○
 地  番 ○番○
 地  目 宅地
 地  積 150・00㎡

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記不動産を、遺言者の妻川越松子(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

 所  在 東松山市○○○○ ○番地○
 家屋番号 ○番○
 種  類 居宅
 構  造 木造かわらぶき2階建
 床面積  1階 60・00㎡
      2階 60・00㎡

土地を長男に、建物を妻にそれぞれ相続させる内容の例文です。

土地や建物を特定するために、法務局で不動産の登記事項証明書を取得しましょう。登記事項証明書の表題部という所に、所在地番家屋番号等の情報が開催されていますので、例文を参考に必要事項を記載します。

間違えると、相続開始後、相続登記ができない可能性がありますので注意してください。

なお、公正証書遺言を作成する場合、不動産を特定するのであれば登記事項証明書評価証明書の提出を公証役場にお願いされると思います。評価証明書は公証人手数料を計算するのに使い、市区町村役場の税務課や都税事務所(23区内)などで取得できます。

また、不動産の漏れを確認するため名寄帳公図も取ると良いでしょう。名寄帳はその市区町村内にある対象者の不動産の一覧が出てきます。市区町村役場の税務課や都税事務所(23区内)で取得してください。公図は法務局で取れる地図です。敷地の前の道路の地番を調べて、その地番の登記事項証明書を取得し、私道などを遺言者が共有で持っていないかを確認するのに使えます。

不動産の予備的遺言の例文

不動産を特定して相続させる人を指定しても、遺言者の死亡以前に対象の人が亡くなっていると、遺言書のその部分は効力を生じません。これに備えて、予備的遺言を記載しておくこともできます。

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記不動産を、遺言者の長男川越一郎(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

(中略)

第〇条 遺言者の死亡以前に前記長男川越一郎が死亡していた場合は、遺言者は、第〇条で前記長男川越一郎に相続させるとした財産を、遺言者の孫(前記長男川越一郎の長男)川越夏郎(平成〇年○月○日生)に相続させる。

上記の例文は、不動産を長男に相続させるが、遺言者の死亡以前に長男が亡くなっていた場合は、対象の不動産を孫(長男の長男)に相続させるというものです。

さらに、孫(長男の長男)も死亡していた場合の予備的遺言を記載することもできます。

第〇条 遺言者は、遺言者の有する下記不動産を、遺言者の長男川越一郎(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

(中略)

第〇条 遺言者の死亡以前に前記長男川越一郎が死亡していた場合は、遺言者は、第〇条で前記長男川越一郎に相続させるとした財産を、前記孫川越夏郎に相続させる。ただし、遺言者の死亡以前に前記長男川越一郎及び前記孫川越夏郎の両名が死亡していた場合は、遺言者は、第〇条で前記長男川越一郎に相続させるとした財産を、遺言者の孫(前記長男川越一郎の長女)川越秋子(平成〇年○月○日生)に相続させる。

孫(長男の長男)が死亡していた場合は、別の孫(長男の長女)に相続させると指定しています。

予備的遺言は何段階にも指定することができますが、あまりに多いと複雑となり、分かりづらい遺言書となってしまうでしょう。

マンション(区分建物)を相続させる例文(敷地権登記あり)

ビルやマンションの一室のように、一棟の建物のうち構造的に独立した部分で住居、店舗、事務所などに使えるものを区分建物と言います。

遺言書に区分建物を記載したい場合の例文は次の通りです。

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記不動産を、遺言者の長女坂戸竹子(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

(一棟の建物の表示)
 所   在  東松山市○○○○ ○番地○
 建物の名称  ○○マンション
(専有部分の建物の表示)
 家屋番号   ○○○○ ○番○の○○
 建物の名称  ○○
 種   類  居宅
 構   造  鉄筋コンクリート造1階建
 床面積    ○階部分 60・00㎡
(敷地権の目的である土地の表示)
 土地の符号  1
 所在及び地番 東松山市○○○○番○
 地   目  宅地
 地   積  400・00㎡
(敷地権の表示)
 土地の符号  1
 敷地権の種類 所有権
 敷地権の割合 1万分の125

区分建物を特定して記載する場合は、法務局で登記事項証明書を取得します。登記事項証明書の通りに、一棟の建物の表示専有部分の建物の表示敷地権の目的である土地の表示敷地権の表示の各項目を記載してください。

敷地権の登記がないケースもあります。その場合、土地の登記事項証明書も取得してみましょう。登記事項証明書の甲区を確認して、土地を共有で遺言者が持っていれば、遺言書に土地のことも記載してください。

預貯金を相続させる遺言書の例文(ひな形)

全ての預貯金を相続させる例文

遺言者の全ての預貯金を一人の相続人に相続させる例文です。

第〇条 遺言者は、遺言者の有する一切の預貯金を、遺言者の長男川越一郎(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

全ての預貯金を一人の相続人に相続させるのであれば、預貯金を口座番号や金融機関等で特定せずに、「遺言者の有する一切の預貯金」と記載することもできます。

この書き方の場合、相続開始時に遺言者が有していた全ての預貯金ということですので、遺言書を作成した後に口座開設した預貯金も対象となります。

口座番号で特定して相続させる例文

複数の預貯金口座がある場合に、各口座を相続する相続人を指定したいのであれば、口座番号で特定して対象の預貯金口座を指定することも可能です。

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記預貯金を、遺言者の長男川越一郎(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

(1)□□銀行 ○○支店 普通預金
   口座番号XXXXXXX
(2)ゆうちょ銀行 通常貯金
   記号番号XXXXX-XXXXXXXX

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記預貯金を、遺言者の長女坂戸竹子(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

(1)☆☆銀行 ○○支店 定期預金
   口座番号YYYYYYY
(2)ゆうちょ銀行 定期貯金
   記号番号YYYYY-YYYYYYYY

口座番号で預貯金を特定したい場合は、金融機関名支店名口座種類口座番号などで特定してください。

ゆうちょ銀行の場合は、貯金の種類記号番号で特定します。

いずれの場合も残高を書く必要はありません。残高を書くと、記載した金額のみを相続させる趣旨であると解釈される可能性があります。

預金と表記する金融機関と、貯金と表記する金融機関があります。詳しい説明は割愛しますが、通帳にいずれかの記載がありますので、それに合わせましょう。両方を含む表現にしたい場合は「預貯金」と記載してください。

遺言書に預貯金を記載したからといって、遺言者がその後、預貯金を下ろしてはいけない訳ではありません。相続人は、相続開始時に残っていた預貯金だけを相続できるという話になります。

公正証書遺言を作成する場合は、通帳のコピーを公証役場に提出します。通帳の表示表紙の裏の支店名や口座番号の記載のあるページ最終の残高が分かるページをコピーしましょう。最終の残高の分かるページは、公証人手数料を計算するために使います(遺言書に残高を記載する訳ではありません)。

金融機関名で特定して相続させる例文

預貯金を金融機関名で特定する方法もあります。

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記金融機関に存在する預金を、遺言者の長男川越一郎(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

(1)□□銀行
(2)△△銀行

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記金融機関に存在する預貯金を、遺言者の長女坂戸竹子(昭和〇年○月○日生)に相続させる。

(1)☆☆銀行
(2)ゆうちょ銀行

口座番号で特定すると、定期が満期になって普通預金口座に払戻しされたりして、最終的に相続させる預貯金が意図と変わってしまう可能性もあります。金融機関名で特定して、その金融機関の全ての預貯金を対象としてしまえば、定期預金が普通預金に払戻しされても、その普通預金口座も対象となります。

なお、口座番号で特定する方法も、金融機関名で特定する方法も、遺言書を作成した後で預金残高を増減させることにより、最終的に相続させる預貯金の額を調整することが可能です。

預貯金の予備的遺言の例文

預貯金を相続させるとしていた相続人が、遺言者の死亡以前に死亡していた場合の予備的遺言を記載することもできます。

第〇条 遺言者は、遺言者の有する下記金融機関に存在する預貯金を前記長男川越一郎に相続させる。

(中略)

第〇条 遺言者の死亡以前に前記長男川越一郎が死亡していた場合は、遺言者は、第〇条で前記長男川越一郎に相続させるとした財産を、前記孫川越夏郎に相続させる。ただし、遺言者の死亡以前に前記長男川越一郎及び前記孫川越夏郎の両名が死亡していた場合は、遺言者は、第〇条で前記長男川越一郎に相続させるとした財産を、遺言者の孫(前記長男川越一郎の長女)川越秋子(平成〇年○月○日生)に相続させる。

上記の例文は、預貯金を長男に相続させるが、遺言者の死亡以前に長男が死亡していた場合は、預貯金を孫(長男の長男)に相続させるというものです。ただし、孫(長男の長男)も死亡していた場合は、別の孫(長男の長女)に相続させています。

不動産や預貯金を相続させる場合の予備的遺言の記載例を解説してきましたが、他の財産でも書き方は同じです。各財産を相続させる条項の後に、その財産に関する予備的遺言を記載していくと、分かりやすいでしょう。

遺言書に記載していない財産を相続させる例文(ひな形)

相続させる財産を個々に特定する場合、漏れてしまう財産もあるので、それらを相続させる条項を入れておきましょう。

第○条 遺言者は、前各条に記載する財産を除く遺言者の有する手元現金、動産その他一切の財産を、前記長男川越一郎に相続させる。

第〇条 遺言者の死亡以前に前記長男川越一郎が死亡していた場合は、遺言者は、第〇条で前記長男川越一郎に相続させるとした財産を、前記孫川越夏郎に相続させる。ただし、遺言者の死亡以前に前記長男川越一郎及び前記孫川越夏郎の両名が死亡していた場合は、遺言者は、第〇条で前記長男川越一郎に相続させるとした財産を、遺言者の孫(前記長男川越一郎の長女)川越秋子(平成〇年○月○日生)に相続させる。

個々の財産を特定して遺言書に記載する場合、動産などを全て特定して記載するのは極めて難しいです。また、遺言書を作成した後に、新たに遺言者が財産を取得する可能性もあります。

そのため、遺言書から記載が漏れてしまった財産を相続させる条項を記載しておきましょう。「前各条に記載する財産を除く遺言者の有する手元現金、動産その他一切の財産」などと記載します。

なお、この条項についても予備的遺言が必要かどうか検討しましょう。例文では、長男が死亡していた場合は孫(長男の長男)に相続させて、その孫(長男の長男)も死亡していたときは別の孫(長男の長女)に相続させるとしています。

相続人以外に遺贈する例文

不動産と預貯金を相続人以外に特定遺贈する例文

相続人以外の人に財産を特定して渡したい場合は「遺贈する」という文言を使います。与える財産を具体的に特定した遺贈を特定遺贈と言います。

個々の財産を相続人に相続させる例文では「相続させる」という文言を使いましたが、これを「遺贈する」に変えて記載してください。

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記不動産を、高坂陸雄(昭和○年○月○日生、住所:埼玉県東松山市○○○○)に遺贈する。

 所  在 東松山市○○○○
 地  番 ○番○
 地  目 宅地
 地  積 150・00㎡

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記預貯金を、前記高坂陸雄に遺贈する。

(1)☆☆銀行 ○○支店 普通預金
   口座番号XXXXXXX
(2)ゆうちょ銀行 通常貯金
   記号番号XXXXX-XXXXXXXX

(中略)

第○条 遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記高坂陸雄を指定する。
2 遺言者は、遺言執行者に対し、次の権限を授与する。
(1)預貯金その他の相続財産の名義変更、解約及び払戻し
(2)その他この遺言の執行に必要な一切の行為をすること

受遺者が相続人以外の場合、氏名生年月日住所などで特定します。

遺贈の場合、相続開始後の遺贈の手続は、受遺者遺言者の相続人全員とで行います(例外として、相続人に対する不動産の遺贈の場合、受遺者が単独で遺贈登記できます)。ただし、遺言執行者がいる場合は、受遺者遺言執行者とで手続できますので、遺言書の中で遺言執行者を指定しておいた方が良いでしょう。

遺言執行者は受遺者自身を指定することもできます。

予備的遺贈の例文

遺言者の死亡以前に受遺者が死亡していた場合、遺贈は効力を生じません。その場合のことを予備的遺言として記載しておくこともできます。

予備的遺言で遺贈することを予備的遺贈と言います。

第○条 遺言者は、遺言者の有する下記不動産を、高坂陸雄(昭和○年○月○日生、住所:埼玉県東松山市○○○○)に遺贈する。

(略)

第○条 遺言者の死亡以前に前記高坂陸雄が死亡していた場合は、遺言者は、第○条で前記高坂陸雄に遺贈するとした財産を、高坂海子(昭和○年○月○日生、住所:埼玉県東松山市○○○○)に遺贈する。

第○条 遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記高坂陸雄を指定する。ただし、前記高坂陸雄が死亡した場合または前記高坂陸雄が遺言執行者に就職しなかった場合は、遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記高坂海子を指定する。
2 遺言者は、遺言執行者に対し、次の権限を授与する。
(1)預貯金その他の相続財産の名義変更、解約及び払戻し
(2)その他この遺言の執行に必要な一切の行為をすること

上記の例文は、受遺者である高坂陸雄が死亡していた場合は、高坂海子に遺贈するという条項です。

遺言執行者に受遺者を指定している場合、受遺者が亡くなったり、遺言執行者にならなかったりした場合の予備的な遺言執行者も指定すると良いでしょう。

祭祀主宰者を指定する遺言書の例文(ひな形)

仏壇、位牌、墓石、墓地など祖先を祀るための財産を祭祀財産と言います。

被相続人が祭祀主宰者を指定していた場合は、この祭祀主宰者が祭祀財産を承継します。祭祀主宰者の指定は遺言で行うこともでき、例文は次の通りです。

第〇条 遺言者は、祖先の祭祀を主宰すべき者として、前記長男川越一郎を指定する。ただし、遺言者の死亡以前に前記長男川越一郎が死亡していた場合は、遺言者は、祖先の祭祀を主宰すべき者として、前記孫川越夏郎を指定する。

例文では、長男を祭祀主宰者に指定し、遺言者の死亡以前に長男が死亡していた場合は、孫を祭祀主宰者に指定しています。

祭祀主宰者は必ずしも遺言で指定しなければならない訳ではありません。他の方法で指定することもできます。その場合、どのような書類が必要になるかは、あらかじめ、お寺や霊園等に確認しておいた方が良いでしょう。

祭祀主宰者について被相続人の指定がなかった場合は、その地域の慣習によって決まります。慣習が明らかでないときは、家庭裁判所が決めることになります。

遺言執行者を指定する遺言書の例文(ひな形)

遺言執行者を指定する例文

相続人に対して不動産を相続させる旨の遺言書であれば、その相続人が単独で相続登記をできます。相続人に対して預貯金を相続させる旨でも、その相続人が単独で預貯金の相続手続ができます。ただし、金融機関によっては遺言執行者がいない場合、遺言者の相続人全員の実印の押印と印鑑証明書を要求するところもあるという話を聞きます。対策として、遺言書で遺言執行者を指定しておくということが考えられます。

なお、遺贈の場合は、受遺者と遺言者の相続人全員とで遺贈の手続をしますが(相続人に対する不動産の遺贈は、受遺者である相続人が単独で登記申請できます)、遺言執行者がいれば受遺者と遺言執行者とで手続できます。

遺言執行者を指定する例文は次のとおりです。

第〇条 遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記長男川越一郎を指定する。ただし、前記長男川越一郎が死亡した場合または前記長男川越一郎が遺言執行者に就職しなかった場合は、遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記孫川越夏郎を指定する。

2 遺言者は、遺言執行者に対し、次の権限を授与する。
(1)預貯金その他の相続財産の名義変更、解約及び払戻し
(2)その他この遺言の執行に必要な一切の行為をすること
3 遺言執行者は、この遺言の執行に関し、第三者にその任務を行わせることができる。

遺言執行者に長男を指定していますが、長男が死亡したり、遺言執行者にならなかったりした場合は、孫を遺言執行者に指定しています。

預貯金を相続人に相続させる遺言の場合、民法の定めにより遺言執行者は預貯金の払戻しの請求解約の申入れをすることができます。ただし、名義変更の場合、預貯金以外の金融資産の場合、遺贈の場合については民法に記載されていないので、例文の第2項のように「預貯金その他の相続財産の名義変更、解約及び払戻し」の権限を授与すると記載しておくことも考えられます。

民法に「遺言執行者は、自己の責任で第三者にその任務を行わせることができる」と定められているので、遺言執行を遺言執行者がすべて自分でやらなくてはならない訳ではありません。例文の第3項を記載しなくても、遺言執行の任務を第三者に行わせることができますが、わかりやすいように記載しておくケースもあります。

遺言執行者に貸金庫を開ける権限を与える例文

貸金庫を借りている人が亡くなると、その貸金庫を開けるのに相続人全員の立会い同意書を求められる可能性が高いです。相続人全員が協力してくれないと開けられないかもしれないので、遺言書の中で遺言執行者に貸金庫を開ける権限を与えておくと良いでしょう。

第〇条 遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記長男川越一郎を指定する。
2 遺言者は、遺言執行者に対し、次の権限を授与する。
(1)預貯金その他の相続財産の名義変更、解約及び払戻し
(2)貸金庫の開扉、解約及び内容物の取り出し
(3)その他この遺言の執行に必要な一切の行為をすること

例文では、遺言執行者に「貸金庫の開扉、解約及び内容物の取り出し」の権限を与えています。

なお、遺言書作成時には貸金庫を借りていないけれども、その後、借りる可能性があるなら次のように記載しておくということも考えられます。

第〇条 遺言者は、この遺言の遺言執行者として前記長男川越一郎を指定する。
2 遺言者は、遺言執行者に対し、次の権限を授与する。
(1)預貯金その他の相続財産の名義変更、解約及び払戻し
(2)遺言者の死亡時において貸金庫の賃貸借契約があった場合は、貸金庫の開扉、解約及び内容物の取り出し
(3)その他この遺言の執行に必要な一切の行為をすること

「遺言者の死亡時において貸金庫の賃貸借契約があった場合は」という条件を記載しています。

遺言書の書き方のまとめ

遺言書の書き方について例文を踏まえながら解説してきました。

自筆証書遺言で書き方を間違えると無効な遺言書になったり、相続手続に支障が出たりするので気をつけてください。できれば公正証書遺言の方が望ましいでしょう。

本記事では限られた数の例文の紹介となりましたが、拙著「家族が困らない遺言書の書き方」にて81個の例文を紹介しています。自筆証書遺言や公正証書遺言の実際の作成方法も詳しく解説しておりますので、必要に応じてご参照ください。特典としてすべての例文のワードファイルのダウンロードもできます。

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