子どものいない夫婦でも最終的に自分の血族に承継させる

二次相続以降の承継者の指定

お父さんが不動産を持っていますが、子どものいない長男に相続させたいと思っています。

しかし、長男と長男の妻が亡くなった後は、二男の息子である孫に相続させたいと思っています。

この様なことが可能でしょうか?

受益者連続信託01


家族信託を利用しないと…

相続図

アパートを所有しているお父さんが亡くなったとします。

お父さんはこのアパートを長男に相続させる旨の遺言書を作っていて、アパートは長男が相続しました。

次に長男が亡くなったとします。

長男の相続人は、長男の妻と、長男の弟(上記の図の二男)です。

長男の妻の法定相続分は4分の3、長男の弟の法定相続分は4分の1ですから、基本的には大部分を長男の妻が相続することになります。

上記のアパートも長男の妻が相続したとします。

その後、長男の妻が亡くなったとしたら、その相続人は上記の図だと妻の兄弟姉妹になります。

つまり、お父さんからすると、自分の財産が最終的には、血のつながりのない長男の妻の妹に行ってしまうということになります。


家族信託を利用すると(受益者連続信託)

家族信託を利用することによって、上記の問題を解決できます。

受益者連続信託

お父さんを委託者、孫を受託者として信託契約を結びます。

孫が受託者としてアパートを管理しますが、その収益は第1受益者であるお父さんに分配します。

そして、お父さんが亡くなった場合の次の受益者(第2受益者)を長男としておくと、お父さんが亡くなった後の収益は長男に分配されます。

さらに、長男が亡くなった場合の次の受益者(第3受益者)を長男の妻にしておけば、長男が亡くなった後の収益は長男の妻に分配されます。

なお、通常の相続であれば長男の妻が亡くなった後は、長男の妻の相続人(上記の図だと長男の妹)が相続することになります。

しかし、家族信託で長男の妻が亡くなった後は信託は終了して残余財産は二男の息子(上記の図の孫)に帰属すると指定しておけば、長男の妻の死亡後、アパートは二男の息子(上記の図の孫)が取得することになります。

お父さんからすれば、自分の財産を最終的には自分の血族である孫に承継させることができます。

この様に、受益者を先々まで指定できるのが家族信託の大きなメリットです。

実質遺言と同じ機能を、遺言ではできなかった二次相続以降にまでもたらすことが可能となります。

この様な信託を受益者連続型の信託と言います。


家族信託・民事信託 活用事例一覧


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