遺産分割協議により相続登記するときの必要書類

遺産分割協議によって不動産の取得者を決めて、相続登記をする場合に必要となる書類について解説します。

大きく2つに分けると、事前の準備として必要になる書類と、相続登記を申請する際の添付書面として法務局に提出する書類に分けられます。

それぞれの書類について見ていきましょう。

相続登記の準備に必要な書類

まずは、相続登記の準備に必要な書類を解説します。

それは、次の書類です。

  • 不動産の登記事項証明書
  • 公図
  • 名寄帳

各書類について詳しく見ていきますが、上記の書類は司法書士に相続登記を依頼した場合は、司法書士の方で集めることも多く、必ずしもご自身で取得しなければならない訳ではありません。
書類の収集が手間な場合は、司法書士に依頼するのも一考です。

不動産の登記事項証明書

登記事項証明書は昔でいう登記簿謄本のことです。

法務局で取得できます。

相続の対象となる不動産の登記事項証明書を取得して、登記の状態がどうなっているのか確認します。

また、後述する遺産分割協議書や相続登記の申請書に不動産の表示を正確に記載するためにも必要です。

公図

法務局が管理している地図です。

法務局で取得できますが、主に不動産の漏れがないか確認するために取得します。

例えば、私道(公衆用道路)を近所の人達と共有で所有している場合があるのですが、この私道が後述する名寄帳に出てこないケースがあります。

名寄帳に出てこない私道があるかどうかを公図を取って、土地の位置関係を把握します。
そして、私道っぽい土地があったら、公図上から地番を確認して、その土地の登記事項証明書を取って所有者を調べます。

不動産の漏れを防ぐためにも、公図の取得はやっておいた方がベターです。

名寄帳

名寄帳は市町村役場の税務課(23区内は都税事務所)で取得できます。

対象となる人がその市区町村内に所有している不動産の一覧が表示されます。

不動産の漏れを防ぐのに役立ちます。

しかし、私道が出てこないケースがあったり、持分で所有している不動産を役場の人が出し忘れたりするケースもあるので、上記の公図の取得も行った方がより良いと思われます。

以上、相続登記の準備に必要な書類を解説してきましたが、基本的には対象となる不動産を正確に把握するために必要な書類となります。

相続登記の添付書面

続いて、実際の不動産の登記申請のときに添付書面として法務局に提出する書類を解説します。

それは、次の様な書類となります。

  • 戸籍謄本一式
  • 住民票
  • 遺産分割協議書
  • 印鑑証明書
  • 固定資産評価証明書

個々に説明していきましょう。

戸籍謄本一式

相続登記をする際は亡くなった人(被相続人)の相続人が誰かということを証明する必要があり、このために戸籍謄本を集めることになります。

亡くなった人(被相続人)の戸籍謄本と相続人の戸籍謄本に分けて解説していきます。

亡くなった人(被相続人)の戸籍謄本

戸籍というのは、婚姻、転籍、戸籍の改製などによって新しく戸籍ができていくので、一人の人でも複数の戸籍謄本(以前のものは改製原戸籍謄本、除籍謄本などといいます)があります。

そして、新しい戸籍謄本には以前のものに書いてあった事項が記載されないこともあるので、亡くなった人(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本を全て取得しないと、被相続人に子が誰なのか証明できません。

したがって、亡くなった人(被相続人)の出生から死亡までの一連の戸籍謄本が必要となります。

これらの戸籍謄本を取得するためには、亡くなった人(被相続人)の最後の本籍地の役場で「相続に使うから亡くなった人の戸籍謄本を出生から死亡までのもの全部がほしい」といいます。
そうすると、役場の方で、その役場にある戸籍謄本(改製原戸籍謄本、除籍謄本)は探して出してきてくれます。

ただ、転籍などで他の市区町村から移ってきた場合は、以前の役場の戸籍謄本は以前の役場でないと取得できません(将来において一箇所の役場で取れるように改正される可能性はあります)。

そのため、最後の本籍地の役場で取れる分だけ戸籍謄本を取って、その中の一番古いものを見て、どこから移ってきたのか確認して以前の役場で戸籍謄本を請求することになります。
本籍が転々としている場合は、この作業を何回か繰り返して、戸籍謄本を順次追っていきます。


なお、上記の説明は相続人に子がなる場合の話であり、被相続人の子が死亡しているケース、相続人に親などの直系尊属が入ってくるケース、相続人に兄弟姉妹や甥姪が入ってくるケースではさらに多くの戸籍謄本を集めることになります(今回、詳しい説明は割愛します)。

戸籍謄本の取得は司法書士の方で代行できますので、戸籍謄本の収集が手間だという場合は司法書士に依頼すると良いかもしれません。

相続人の戸籍謄本

相続人全員の戸籍謄本を取得します。

戸籍謄本は被相続人が亡くなった後に取得してください。

住民票

亡くなった人(被相続人)の住民票の除票を本籍地入りで取得します。

これは、戸籍の附票でも代用できます。


また、不動産を取得する相続人の住民票を本籍地入りで取得してください。

それ以外の相続人についても、印鑑証明書に記載してある住所と、戸籍謄本の本籍地の繋がりを確認するため、本籍地入りの住民票の取得を当事務所ではお願いしております。

印鑑証明書

相続人全員の印鑑証明書を取得してください。

上記の住民票や戸籍謄本は司法書士の方で代行取得もできますが、印鑑証明書は印鑑カードがないと取得できないので、ご自身達で取得して頂くことになります。

なお、相続登記に添付する印鑑証明書には有効期限はありませんので、3ヶ月を経過したものでも大丈夫です。

ただし、金融機関で預金の相続手続の際に使う場合は、金融機関ごとに6ヶ月以内などと印鑑証明書の期限を定めていることがありますのでご注意ください。

固定資産評価証明書

法定添付書面ではありませんが、相続登記の際の登録免許税(登記の際に貼る収入印紙の額)を計算するために法務局に固定資産評価証明書を提出します(都道府県により扱いが違うことがあります)。

固定資産評価証明書は市町村役場の税務課(23区内は都税事務所)で取得できます。

なお、固定資産評価証明書の評価額の1000分の4ですので、例えば評価額が1000万円だとすると4万円の収入印紙を貼ることになります。

固定資産評価証明書についても司法書士に相続登記を依頼した場合は、司法書士の方で取得するケースが多いかと思われます。

遺産分割協議書

今回は、遺産分割協議による相続登記の必要書類を解説していますので、遺産分割協議の内容を記載した遺産分割協議書を作成する必要があります。

司法書士に相続登記を依頼すれば、司法書士の方で作成することが多いでしょう。

遺産分割協議書を作成するときは、登記が通るように作ることが重要です。

不動産の表記は登記事項証明書を取って、登記事項証明書のとおりに書きましょう。

固定資産評価証明書にも不動産の表示が載っていますが、登記事項証明書とは微妙に記載が異なるケースがあります。

登記事項証明書の記載通りに遺産分割協議書を作成した方が確実です。


遺産分割協議書には、相続人全員の実印の押印が必要となります。また、名前は、記名ではなく署名にしておいた方が望ましいでしょう。

遺産分割協議書については、遺産分割協議書ひな型のページもご参照ください。

相続関係説明図

相続登記の際に法務局に提出した戸籍謄本一式は原本還付の手続をすれば、登記完了後に法務局から戻ってきます。

戻ってきた戸籍謄本などを流用して、金融機関での預貯金の相続手続をすることも可能です。

法務局での原本還付手続の際に、戸籍謄本一式のコピーの代わりに相続関係説明図を作って提出します。

相続関係説明図は司法書士に依頼した場合は、司法書士の方で作成します。

相続関係説明図の書き方は相続関係説明図ひな型のページもご参照ください。

まとめ

まとめとしまして、準備のために不動産の登記事項証明書、公図、名寄帳を取るということでした。

相続登記の添付書面としては、戸籍謄本一式、住民票、遺産分割協議書、印鑑証明書、固定資産評価証明書などが必要でした。

そして、印鑑証明書以外の書類については司法書士の方で代行取得もできますので、必要に応じて司法書士に相談しましょう。

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