2016年2月20日、浦和で埼玉司法書士会の民事信託研修がありました。
民事信託推進センターの理事の方が講師としてお話ししていました。
研修へは100名ぐらいの申込みがあったようで、司法書士も民事信託に注目しつつあるようでした。
研修の内容としては、民事信託の基礎からお話しいただきまして、実際に実務で取り扱った信託スキームの解説などもして頂きました。
具体的には、賃料収入を得ている個人名義の不動産を法人名義に移すことにより、税率を下げたいという事案でした。
しかし、普通に所有権で渡すと、不動産取得税4%と登録是免許税2%がかかってしまうと。
そこで、信託を組んで、受益権だけを法人に渡せば、不動産取得税は発生しないし、信託するときの免許税は0.4%で免許税も下げられるので流通税を抑えられます。
信託から所有権に戻すときに不動産取得税や免許税が発生しますが、将来的に信託した状態で売ってしまえばこれらはかかりません。
その他、一般の方たちは、何代にも渡り財産の承継者を指定できる受益者連続信託や共有となってしまった不動産の管理を一人にまかせるための信託などの関心を持っているというお話も聞けました。
信託を使うことによって、今までの制度ではできなかったことができるようになり、市民の皆様の想いをかなえることが可能になります。
我々司法書士が民事信託の情報を発信していくことにより、この画期的な制度を市民の皆様に普及させていけたらと思いました。