任意後見制度の利用方法
任意後見制度を利用するためには、ご本人がしっかりしているうちに、将来任意後見人になってもらう人(任意後見受任者)と任意後見契約を結びます。
この任意後見契約は、公正証書で作成する必要があります。
この任意後見契約の中に、将来、任意後見人に支援してもらう内容を記載しておきます。
任意後見契約を公正証書で行ったら、公証人がその内容の登記を嘱託して、法務局で登記がなされます。
その後、ご本人の判断能力が低下したら、任意後見人がご本人を代理したりして支援していくのですが、そのためには任意後見監督人を選任してもらわなけらばなりません。
家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申し立てて、任意後見監督人が選任されたら、任意後見人としての業務を行っていけるのです。
任意後見監督人の監督のもと、任意後見人はご本人の支援を行っていきます。
任意後見制度の登場人物
任意後見制度の登場人物は、任意後見人、任意後見監督人、家庭裁判所です。
任意後見人
任意後見人は任意後見契約で定めた内容に従って、財産管理や身上監護でご本人の支援を行います。
任意後見監督人
任意後見監督人は、任意後見人の監督を行います。
定期的に、任意後見監督人は任意後見人の業務について家庭裁判所に報告をします。
任意後見人がふさわしくない行動をとった場合などは、任意後見監督人は家庭裁判所に対して任意後見人の解任請求をすることもできます。
家庭裁判所
任意後見監督人から報告を受けたり、任意後見監督人に調査を命じることもできます。
また、任意後見監督人から任意後見人の解任請求があった場合は、任意後見人の解任をすることもできます。
法定後見ですと、家庭裁判所は後見人を直接監督しますが、任意後見制度の場合は任意後見監督人を介することによってワンクッションおいてある形となります。
解任についても、法定後見の場合は家庭裁判所は職権で行うこともできますが、任意後見の場合は任意後見監督人からの請求があったときとなっております。
成年後見 解説コラム メニュー
- 01.認知症になったら財産管理はどうなる?
- 02.認知症になったら銀行預金がおろせなくなる
- 03.成年後見制度とは
- 04.どの類型で申し立てるかは医師の診断書による
- 05.成年後見 申し立ての動機をみる
- 06.身上監護とは
- 07.不動産の売却をしたいとき
- 08.遺産分割協議をしたいとき
- 09.悪徳商法被害を防ぎたいとき
- 10.後見申立の流れ
- 11.誰を後見人の候補者にする?
- 12.後見人の報酬目安
- 13.後見制度支援信託とは
- 14.後見人の職務
- 15.法定後見のデメリット その1
- 16.法定後見のデメリット その2
- 17.任意後見制度
- 18.任意後見制度の利用方法
- 19.任意後見のメリット
- 20.任意後見のデメリット
- 21.任意後見をサポートする契約
- 22.法定後見・任意後見のデメリット(まとめ)
- 23.家族信託とは
- 24.後見制度に比べた家族信託の優位性
- 25.法定後見・任意後見・家族信託のまとめ
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