事例

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高齢の兄弟姉妹で賃貸物件を共有で持っている事例を考えてみましょう。

相続で賃貸物件を兄弟姉妹で4分の1ずつの共有で所有している状況です。

まず、覚えておいてほしいのは、不動産を共有で持っていることは非常に危険です。

トラブルの原因となります。


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この状況で何も対策をしなかったら、将来、どうなるでしょう?

例えば、共有者である兄弟のうちの誰かが認知症になってしまったとします。

判断能力がありませんから、不動産を売ろうと思っても売れないのです。

売るには成年後見人をつけなくてはなりません。


また、兄弟のうちの誰かが死亡して、相続が発生したとします。

その人の相続人が3人だったとしたら、共有者が増えてしまうことになります。

2代、3代と相続を重ねるとネズミ算式に相続人が増えますから、売ろうと思っても共有者全員の意思統一を計るのが難しくなります。

将来、この兄弟達の孫やひ孫同士が互いに面識を持っているかも分かりません。


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そこで家族信託を活用することになります。

親族のうちの一人を受託者として、兄弟姉妹全員が賃貸物件を信託するのです。

例えば、兄弟のうちの長男の息子を受託者としたとします。

兄弟姉妹全員が委託者兼受託者となって、不動産持ち分を受託者に信託します。

受託者は、賃貸物件を管理して、賃料を回収し必要な費用を払って、残った利益から兄弟姉妹に持ち分に応じてお金を交付します。

賃貸物件の管理は受託者が一人でできますので、兄弟姉妹のうち誰かが認知症で判断能力が無くなったとしても、賃貸物件の管理に支障は出ません。

仮に、賃貸物件を売却するようなことになったとしても、受託者が単独で売却できます。

そして、売却代金は持ち分に応じて、受益者である兄弟姉妹に分配するのです。


また、受益者である兄弟姉妹の誰かに相続が発生したとします。

このときも、相続するのは、その人が持っている受益権の持ち分ですから、利益の分配を受ける権利です。

賃貸物件の管理・処分権限は受託者が単独で持ったままです。

受託者が単独で賃貸物件を管理できるし、場合によっては売却もできます。

受託者は、受益権を相続した人に、その相続した割合にしたがって、利益を交付すれば良いだけです。


この様に家族信託なら、利益を受ける権利と管理・処分権限を分けることができますので、不動産の共有化対策になるのです。

管理・処分権限を受託者に集約して、利益を受ける権利(受益権)だけを相続させていくのです。


22.活用事例 障がいを持つ一人っ子に資産を残す

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