相続登記の司法書士報酬(手数料)と費用はいくら?

相続登記の報酬と実費

相続登記を司法書士に依頼した場合、費用はいくらかかるでしょうか?

相続登記の費用には、司法書士の報酬(手数料)と実費部分があります。

実費部分は、登記する際に貼る収入印紙(登録免許税)、登記事項証明書(登記簿謄本)、戸籍謄本などの実費ですので、どの司法書士に依頼しても、ほとんど変わらないでしょう。

司法書士の報酬部分については、かつては司法書士の報酬基準がありましたが平成14年に廃止されたので、各事務所が独自に報酬基準を定めております。

相続登記の各事務所の報酬基準としては、基本報酬額に色々な加算報酬を足していく方式が多いように見受けられます。

加算報酬の項目としては、次のようなものがあるようです。

  • 不動産の評価額による加算
  • 不動産の個数による加算
  • 取得する登記事項証明書の数による加算
  • 取得する戸籍謄本、住民票などの数による加算
  • 遺産分割協議書の枚数による加算
  • 私道部分などの共有部分があることによる加算

当事務所もかつては、上記のような加算方式で報酬を計算していました。

しかし、上記のような加算方式はお客さんにとって報酬がいくらになるのか分かりずらいという欠点があります。

つまり、初めの相談段階では、固定資産評価証明書も手元にないので不動産の評価額による加算がいくらになるかも分かりませんし、戸籍謄本なども人によって取得する通数が違うので取得してみないと加算額が分かりません。

私としては、初めの相談にいらしてもらったときに、実費は書類を取ってみないと正確に分からないとしても、報酬部分についてはなるべくはっきりした金額をお知らせしたいと思っていました。

そこで、相続登記の大部分の依頼を占める配偶者と子が相続人であり自宅不動産を相続登記するケースにおいては、原則として司法書士報酬が6万円(+税)になるように当事務所の報酬基準を改定しました。


当事務所の相続登記の報酬基準

当事務所の相続登記の報酬は、次の条件に当てはまれば6万円(+税)です。

  • 不動産の数は5個以下
  • 司法書士の集める戸籍謄本・住民票などが20通以下
  • 同じ人が不動産を相続する
  • 不動産がすべて同一市町村内にある
  • 被相続人(亡くなった方)が一人

以上の条件なら、相続人が配偶者と子で不動産が自宅不動産のみであるケースの大部分は該当すると思います。

自宅不動産であれば通常、建物1棟と土地1筆ですので、不動産の数は2個ということになります。

土地が数筆に分かれているケースもありますが、自宅不動産のみで5個を超えるケースというのは稀だと思われます。


次に司法書士の集める戸籍謄本や住民票ですが、亡くなった人が一人であれば20通を超えて集めなくてはならないケースは稀です。

一般的には一人の人の出生から死亡までの一連の戸籍謄本は数通ぐらいです。


「同じ人が不動産を相続する」というのは、例えば、相続人が配偶者と子の二人だった場合に、亡くなった人の不動産をすべてどちらか一人が相続するという意味です。

建物は配偶者、土地は子が相続するというように複数の人が相続するようなケースでは、相続登記の申請も2件になっているので司法書士報酬も加算となってしまいます。

なお、すべての不動産を配偶者と子が2分の1ずつ共有で相続するような場合は、相続登記の申請は1件ですので司法書士報酬の加算はありません。


「不動産がすべて同一市町村内にある」とは、法務局(登記所)の管轄が違うと、相続登記も別々に申請しなければならないからです。

同一市町村内であれば法務局の管轄は同じですので、不動産が複数あっても相続登記は1件で行えます。


「被相続人(亡くなった方)が一人」とは、不動産を持っていた人が複数で、それぞれが亡くなっていれば、相続登記も別個に申請する必要があるからです。

例えば、不動産をお父さんとお母さんが2分の1ずつ共有でもっていて、両人とも亡くなったとすれば、お父さんとお母さんについての相続登記を1件で申請することはできません。

それぞれ別個に申請することになります。


以上のように当事務所の報酬基準では、不動産の評価額による加算、遺産分割協議書の枚数による加算、私道部分などの共有部分があることによる加算を廃除してシンプルにしております。

そして、上記の条件に該当すれば、不動産の個数による加算、取得する登記事項証明書の数による加算、取得する戸籍謄本、住民票などの数による加算もしません(なお、条件をオーバーしている場合は後述します)。


相続登記の実費

項目金額
登録免許税登記する際に、不動産の評価額の1000分の4の収入印紙を貼ります。
登記情報閲覧
(登記する前に登記簿の内容を確認します)
不動産の数 × 335円
登記事項証明書
(登記が完了したあと、登記簿を取って正確に登記がされているか確認します)
不動産の数 × 500円
戸籍謄本・住民票等役所に払います。
戸籍謄本1通   450円
原戸籍・除籍1通 750円
住民票1通     150-300円
ぐらいの所が多いですが、役所により異なります
評価証明書、公図、名寄帳(不動産に漏れがないか確認するために取得することがあります)1通 数百円ぐらい

相続登記する際の実費を説明します。

実費部分はどの司法書士に依頼しても、ほぼ同一です。

まず、登録免許税ですが、相続登記申請をする際に収める収入印紙です。

不動産評価額の1000分の4ですから、固定資産評価証明書をとって、そこに書いてある評価額の4%の収入印紙を貼ります。

評価額が1000万円の不動産なら収入印紙は4万円となります。


登記情報閲覧と登記事項証明書は登記の状態を確認するために相続登記の前後に取得します。

不動産1個について835円かかることになります。


戸籍謄本や住民票の費用は市町村役場に払う手数料です。

昔の戸籍謄本(改製原戸籍や除籍謄本)は1通750円の所が多いです。

例えば、10通取ったら市町村役場に7500円払うことになります。


名寄帳というのは、不動産の漏れがないかを確認するためになるべく取るようにしています。

数百円ぐらいを市町村役場に手数料として支払います。


司法書士報酬が加算となるケース

不動産の個数が多かったり、集める戸籍の数がかなり多かったり、相続登記の申請件数が複数になる場合は下記のとおり加算報酬を頂いております。

項目金額
相続登記基本報酬(通常の定額部分です)6万円(+税)
不動産の数が5個を超えた場合1個につき2,000円(+税)ずつ加算
司法書士の集めた戸籍・住民票等が20通を超えた場合1通につき1,500円(+税)ずつ加算
異なる管轄に申請する場合1管轄毎に40,000円(+税)加算
複数の不動産を、それぞれ違う人が相続する場合一人につき40,000円(+税)加算
(同じ不動産を複数の人が共有で相続する場合は加算しません)

なお、相続人に未成年者がいて特別代理人選任申立が必要となるケース、相続人に認知症の方がいて成年後見の申立が必要となるケース、相続人に行方不明者がいて不在者財産管理人選任の申立が必要となるケースでは、それぞれの申立書作成費用は別途発生します。


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